コラム
【博多駅徒歩3分】セラミック治療で使われるメタルボンドのメリット・デメリットについて
セラミック治療というと、「白くて美しい歯にできる」「変色しにくく長持ちする」といった印象を持つ方が多いかもしれません。
近年ではジルコニアやe.maxなどのメタルフリー素材が主流になりつつありますが、今なお根強い信頼を集めているのが「メタルボンド」と呼ばれる被せ物です。
「メタル=金属なら、見た目が劣るのでは?」と思う方もいるかもしれませんが、実際には見た目と強度のバランスが取れた優秀な素材であり、条件によっては非常に有効な選択肢となります。
この記事では、セラミック治療で使われるメタルボンドの特徴や、他素材との違い、メリット・デメリット、そして向いているケースをわかりやすく解説していきます。
メタルボンドとは?仕組みと特徴
メタルボンドとは、内側に金属(メタル)のフレームを使い、その表面をセラミックで覆った被せ物のことです。
金属+セラミックという構造により、見た目の自然さと強度の両方を実現できるのが最大の特徴です。
見た目は外から金属が見えないように加工されているため、一見すると天然の歯と変わらないほど自然な仕上がりになります。
その一方で、土台の強さや金属の安定性によって、噛み合わせの強い部分でも耐久性を保つことができるのです。
メタルボンドのメリット
強度に優れ、奥歯にも使用できる
メタルボンドの最大の強みは、金属フレームによる高い強度です。
特に奥歯など強い噛む力がかかる部位では、オールセラミックでは割れのリスクがある場合もありますが、メタルボンドならしっかりと噛む機能を保ちながら美しさも両立できます。
長年使っても割れにくく、10年以上安定して使える症例も多く報告されています。
見た目が自然で変色しにくい
内側は金属でも、表面はセラミックで覆われているため、白く自然な見た目に仕上がります。
しかもセラミック部分は変色しにくく、表面が滑らかで汚れがつきにくいため、清潔感を保ちやすいのも魅力です。
「前歯のように見た目が重視される部位に使うのは不安…」と感じるかもしれませんが、上手に設計すれば、ほとんど違和感のない仕上がりが可能です。
長年の実績と信頼がある
メタルボンドは、40年以上にわたり歯科治療で使われてきた実績ある素材です。
現在のようにオールセラミックが登場する以前から、多くの患者さんに選ばれてきた歴史があり、その信頼性の高さは今でも根強いものがあります。
メタルボンドのデメリット
金属アレルギーのリスクがある
最大の注意点は、金属を使用していることによるアレルギーリスクです。
特に、金属イオンが溶け出すことで体に反応を引き起こす場合があり、皮膚のかゆみや赤み、口腔内の炎症の原因となることがあります。
アレルギー体質の方、過去に金属製アクセサリーでトラブルがあった方は、メタルフリー素材(ジルコニア・e.maxなど)を検討した方が安心かもしれません。
経年劣化による歯ぐきの黒ずみ
長年使っていると、歯ぐきとの境目に金属の色が透けて見える「ブラックマージン」と呼ばれる現象が起きることがあります。
これは金属の土台が歯ぐきから透けて見える状態で、見た目を重視する前歯では特に気になるポイントとなります。
とくに歯ぐきが下がってくる年齢層では、このような変化が起きやすくなるため、長期的に見た目を保ちたい方には他の素材の方が適しているケースもあります。
細かな色の調整が難しいことも
メタルボンドは、金属の上にセラミックを焼き付ける構造のため、完全な透明感やグラデーションの再現が難しいことがあります。
特に1本だけを治療する場合、隣の天然歯と違和感なく色合わせをしたい方には、e.maxなどのオールセラミックの方がより自然な見た目に仕上がる可能性が高いです。
メタルボンドが向いているケースとは?
・奥歯など噛み合わせの力が強くかかる場所に被せ物を入れたい方
・長期間にわたって安定して使える被せ物を求めている方
・複数本をまとめて治療する場合(色の統一感を出しやすいため)
・金属アレルギーがなく、見た目よりも耐久性を重視したい方
逆に、前歯に1本だけ被せたい場合や、金属に不安がある方、美しさを最優先にしたい方には、オールセラミック系の素材が適している場合もあります。
メタルボンドを選ぶときの注意点
メタルボンドは素材として優れていても、歯科医院や技工士の技術によって仕上がりが大きく左右されます。
特に「どんな金属を使っているか」「どのような焼き付け技術を用いているか」といった細かな部分は、患者さんからは見えにくい部分でもあります。
だからこそ、事前に素材の内容や治療の流れ、保証内容について丁寧に説明してくれる医院を選ぶことが重要です。
また、見た目にこだわりたい方は、色合わせや仮歯による形の確認ができるかどうかもチェックポイントになります。
メタルボンドは「強さ」と「美しさ」を両立した選択肢
メタルボンドは、見た目と耐久性のバランスが取れた、セラミック治療の中でも信頼性の高い選択肢です。
奥歯など力のかかる部位でも安心して使え、長年の実績に裏打ちされた安定感があります。
ただし、金属アレルギーのリスクや歯ぐきの黒ずみなど、将来的な見た目の変化に注意が必要な素材でもあります。
自分にとって「何を重視したいか」を明確にした上で、歯科医師と相談しながら適切な素材を選びましょう。
福岡市博多区の「やました深江歯科クリニック」
福岡県福岡市博多区のやました深江歯科クリニックは、前「深江歯科クリニック」の理念や思いを受け継ぎ、患者さんに笑顔を提供できる歯科医院を目指しています。
新しく歯科医院を探している方はもちろん、これまで「深江歯科クリニック」を利用されていた患者さんにとっても、気軽に足を運んでいただける場所になれたらと考えております。
治療では、患者さんの気持ちに寄り添うことを何より大切にしています。
むやみに歯を削るのではなく、できるだけ歯を長持ちさせることを重視し、必要な場合のみ処置を行います。
初期の虫歯であれば、すぐに削らずに経過を観察することもあります。
お口に関するお悩みがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。
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